オプチューンについて
注意が必要な有害事象
初発膠芽腫の場合、腫瘍治療電場療法はテモゾロミドによる維持化学療法を開始するタイミングで始めますが、海外で実施された臨床試験では、腫瘍治療電場療法がテモゾロミドの副作用を増大する事実は確認されませんでした。化学療法は薬剤が血流を通して全身に行き渡るため、全身の正常細胞に影響を及ぼしかねません。しかし、腫瘍治療電場療法は腫瘍を標的とした局所療法ですので、一般的に脳や全身の正常細胞には影響を与えません。
- 腫瘍治療電場療法による主な有害事象は、アレイと呼ばれる電極パッド貼付箇所の皮膚炎症です。臨床試験では、約半数に皮膚障害があったことが報告されましたが、症状はいずれも軽度から中等度のもので、局所的な対応や治療を一時的に中断することで対処できました。
- 炎症やかぶれ等の皮膚障害が見つかった場合、速やかに主治医に相談してください。
- このような皮膚障害を避けるためには、アレイ交換時に貼る位置を毎回少しずらして、同じ場所に貼らないようにします。
- まれに頭痛、脱力、転倒、疲労、筋攣縮、皮膚潰瘍が起こることがあります。これらの症状や他に気になる症状が表れたら、速やかに主治医に相談してください。
監修:埼玉医科大学 名誉教授 松谷 雅生先生